令和4年 10月20日(木)~10月21日(金)にて「日本原燃株式会社(青森県六ヶ所村)見学会」を実施しました。
この見学会は「原子力文化財団」が主催する事業活動の一つです。
※一般財団法人 原子力文化財団とは?原子力が明るい文化社会の形成に寄与することを目的として、昭和44年(1969年)7月に設立されました。原子力の平和利用の必要性について認識を高め、知識の啓発普及を行なっています。
◆「NUMO」江崎様による勉強会◆

施設見学の前に「NUMO」(原子力発電環境整備機構)の江崎様より、我が国のエネルギーと原子力発電の状況、高レベル放射性廃棄物、地層処分についてのご講話をいただきました。

東日本大震災以降、日本と世界それぞれから見たエネルギー状況の比較や原子力発電で出た使用済み核燃料についての興味深いお話しがうかがえました。
>>>※NUMO(原子力発電環境整備機構)とは?
◆六ケ所原燃PRセンター◆

①広告キャラクターの「ツカッテモ・ツカエルくん」がお出迎えしてくれました。
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:六ケ所原燃PRセンターでの概要説明:

②六ケ所原燃PRセンターでの概要説明:
六ケ所原燃PRセンターの会議室にて、”六ヶ所村”の由来、原燃施設の概要、原子燃料リサイクルの仕組み等ご説明いただき、いざ施設内へ!!

③六ケ所原燃PRセンターから原燃施設周辺を一望:
原燃施設周辺には風力発電施設や石油備蓄基地が多く、特に六ヶ所村は年間を通して風の強い地域であり、風力発電を行える環境にあります。この環境を生かし、2003年に村内において初めての風力発電施設が稼働し、現在では92基、設備容量145,350kW が稼働しています。また石油基地については、1983年に操業され51基の原油タンクに日本の石油消費量の1週間分を備蓄しています。
(※六ヶ所村ホームページより抜粋)
全国の原子力発電所で使われた燃料は、頑固な使用済燃料輸送容器(キャスク)に入れて再処理工場に運ばれます。使用済み燃料受け入れ・貯蔵建屋内の輸送容器完了建屋で一時保管した後、貯蔵プールに移動します。十分に放射能が弱まった後、約3〜4センチの長さに細かくせん断し、燃料の部分を硝酸で溶かした後、ウラン、プルトニウム、核分裂生成物に分離します。さらにウラン溶液とプルトニウム溶液を精製、脱硝してウラン酸化物とウラン・プルとニウム混合酸化物の2種類の製品を作ります。
(※六ヶ所村ホームページより抜粋)

■廃機体は鉄筋コンクリート製の埋設設備に収納します。埋設設備はセメント系充てん材(モルタル)で隙間なく充てんしており、放射性物質を閉じ込めています。
■埋設設備には、水を通しやすい多孔質のコンクリート(ポーラスコンクリート)の層を設けており、仮に設備内に水が侵入しても、廃棄体に達する前に排水します。(2段階まで)
■埋設設備は水を通しにくい岩盤(鷹架層)を掘り下げて設置しています。また、埋設設備の上面及び側面は、ベントナイト(粘土の一種)を混合した土で締め固めて、岩盤よりさらに水を通しにくくし、埋設設備への水の侵入を抑えます。
■更に周辺を土砂等で覆い、植生を施します。
(※六ヶ所村ホームページより抜粋)
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使用済み燃料の再利用の必要性と高レベル放射性廃棄物の埋設処分について、勉強できる良い機会になりました。
世界的には、再処理せずそのまま地層処分するようですが、日本は濃縮・減量と再処理を行い、使用済み燃料の95%をリサイクルしているそうです。日本の技術力は非常に優れていると感じました。
今回ご参加くださった皆様、ありがとうございました。
※なお、核燃料サイクル施設等はセキュリティの関係から撮影が禁止されておりおりました。